歯周病と糖尿病がとても深い関係にあることをご存知でしょうか?
糖尿病の人がそうではない人に比べて歯周病にかかっている人が多いという調査結果もあり、医師の多くが関係があると考えているんです。
ただ、じつは逆に歯周病が糖尿病を起こすという報告も上がってきています。
そんなしくみを簡単に説明しましょう。
1.歯周病菌の侵入
歯周病がひどくなると、歯茎がぶよぶよになって出血しやすくなりますので、
歯周病菌が簡単に血管内へ侵入します。
2.歯周病菌の死滅
歯周病菌は、歯周病を起こしていた毒素を吐き出しながら、血液の流れに乗って全身をめぐって行きます。
それで体の調子が悪くなることもありますが、実際のところは体の防御システムがすぐに反応して、歯周病菌を殺してしまうでしょう。
3.毒素の放出
ところが、歯周病菌は体内に毒素を溜め込んでおり、死んでからも放出され続けることが分かっているんです。
その結果、毒素を体に取り込まないようなしくみが働いて、体を守ろうとするでしょう。
4.低血糖状態
じつは「毒素を取り込む」「糖分を取り込む」機能は同じものです。
つまり、歯周病菌が放出する毒素から体を守るために体が糖分を取り込めず、
低血糖状態になってしまうわけです。
このしくみによって、歯周病から糖尿病が起きてしまうと考えられています。
歯周病は自覚症状のない恐ろしい病気ですが、簡単な検査ですぐに発見できます。
当院では歯周病予防のための定期検診をおすすめしております。
悪くなってからではなく、予防として歯科医院を受診しましょう。