ほとんどの場合、虫歯は放っておいても治りません。
でもじつは、ごく初期の虫歯は治るんです。ご存知でしたか?
歯の表面の薄い傷などは、唾液に含まれるカルシウムの再石灰化作用によって、本来の状態に戻るからです。
でも、唾液による再石灰化の効果があるのは、本当に初期の虫歯だけです。見た目にもほとんど目立たない虫歯だけが、再石灰化で治すことができます。
それ以上に進行してしまうと、再石灰化では追いつかず、歯の表面で増える虫歯菌にどんどん溶かされてしまいます。
ただ、虫歯というのはある程度進行しないと何も感じません。
すでに再石灰化では間に合わない状態にまで進んでいても、最初は気付くことができないんです。
そして、そのまま放っておいても進行していくだけ。
歯痛という苦痛や出血などで気がついた時には、相当深刻なところまで進んでいます。
だからこそ、そうならないように、毎日きちんと歯みがきしなければいけません。
お口の中のどこかで、虫歯が密かに進行していると考えて、一本一本丁寧に磨きましょう。
虫歯になったら治すことは難しいですが、毎日の歯みがき(ホームケア)と、定期的な歯医者での予防処置で大切な歯を守っていきましょう。